七夕下剋上物語


花愛おはようございます(*^o^*)
今日は七夕なので七夕ネタを考えていたところ、ふさふさが七夕パロを書いてるって言うのでそれの続きを書きました(o^^o)


ふさふさこんばんは、ふさふさです。
コメント入れれなかったので、今更ながらにねじ込みましたヽ(*´∀`)ノ
七夕物語を参考にしながら書いたつもりが、何時の間にか何か違う感がするものになったと思っていたら、花愛が書いた続きで全く別物になってて笑いました!



追記 煤竹が、ふさりす彦星と花愛うさぎ織姫を描いてくれました(o^^o)
七夕


*彦星 黎翔  *織姫 夕鈴  天の神名前は出ませんが、夕鈴父のイメージでお送りします!


 天の川のほとりでは、今日も織姫と呼ばれる夕鈴が機を織っていた。

「ふう、今日もよく働いたわ」

 額の汗を拭う仕草をして、出来上がった布のチェックをする。
 特に問題がないのを確かめると、一纏めにして納品に向かう。この光輝く美しい布は自分にしか織れない事を自負しているので、朝から晩まで機織りをしても苦にはならなかった。



 年頃の娘が男の影もなく、機ばかり織っているのを見かねた天の神は、密かに婿を探していた。

「織姫にピッタリの婿はおらんものか……」

 独り言をいいながら天の川付近を歩く神は、そこで牛の世話をしている青年を見つけた。
 影から観察していると、夕鈴に負けず劣らずの働き者の様だった。

「これ、そこの者。お主は織姫の婿に選ばれた。光栄に思うがいい」
「そんな言い方で誰が言う通りにすると思うのか」

 途端に辺りの空気が凍り、青年から威圧感を感じた神は危険な男に声をかけた事を知る。

「さっきの話は無かったことにして貰おう」

 そそくさと神はその場から離れようとするが、何故か前に進めない。恐る恐る振り返ると、青年が世話をしていた牛に袖を噛まれていた。

「まずは織姫に会わせて貰おうか?」

 ニコリと微笑む青年から神は逃げられなかった――



「え? お見合い?」

 突然、天の神に言われた事を復唱し、夕鈴は首をかしげた。

「ああ、一度会ってみて嫌なら断ればいい。……断っていいからな?」

 何故か断る事を勧められている気がしながらも、夕鈴は一度会ってみる事にした。

「初めまして、彦星の黎翔です」
「こちらこそ初めまして、織姫の夕鈴です」

 お見合いの日、夕鈴は自分の織った布で仕立てた衣装に身を包み、いつもと違い着飾っている。
 黎翔は夕鈴の織った布程ではないが、仕立ての良い衣装に身を包み、その場に佇んでいた。

「あの、黎翔さん? 貴方ならもっといい人がいるんじゃ――」
「そんな人はいないよ。夕鈴は僕じゃダメかな?」

 顔立ちの整った黎翔に、平凡な顔立ちの自分では釣り合わないだろうと思い断ろうとした所を遮られ、しょぼんとした子犬のような目で見つめられる。

「ダメじゃないです!」
「OKと言うことだね。これからよろしくね?」

 にっこりと微笑む黎翔に夕鈴は何も言えず、二人は夫婦になった。

 二人が夫婦になってから、常に夕鈴の傍には黎翔がいて、神が近付けないと嘆いていた。

「子供は君に似た女の子がいいな」
「わ、私は貴方に似た男の子が欲しいです……」

夕鈴が頬を染め恥ずかしそうにする。それが日常になっていた。



「このままでは織姫が彦星の毒牙にかかってしまう。なんとか二人を引き離せんか……」

 そうして神が思い付いたのは、夫婦になり仕事のペースが落ちている事を理由に、二人を引き離す事だった。
 黎翔……は怖いので、夕鈴を天の川の反対側に連れていき、仕事を真面目にすれば一年に一度会わせる約束をした。



「黎翔さんに会いたい……」

 毎日泣きながら機を織る夕鈴。チラリと川の向こうを見ては涙が零れる。
 その時、バサバサと鳥の羽ばたく音が聞こえてきた。
 夕鈴が不思議に思い川を見つめていると、沢山のカササギが橋になり、会いたくて堪らなかった黎翔が橋を渡りこちらに来ているのが見えた。
 黎翔の姿を見た瞬間に夕鈴は走り出し、二人は橋の上で抱きあった。

「会いたかった!」
「僕も会いたかったよ! カササギを脅迫……協力してもらったんだ。二、三日に一回は会いに来るよ。だからお互い仕事を頑張って、一緒に暮らすことを認めて貰おうね?」

 夕鈴は泣きながら頷くと、黎翔の顔を見上げて、どちらからともなく唇を重ねた――


――――――ここから私の話です(*^o^*)――――――


 それからの夕鈴は二、三日に一度の逢瀬と、また一緒に暮らす事を夢見て機を織り続けていた。一日でも早く黎翔と暮らしたい……ただその思いだけで、夕鈴は不眠不休で機を織る。

「最近の織姫は休むこともせず、一心不乱に機を織り続けておるな……体を壊さないか心配だのう」

 神が会いに行ってもいつも織姫は一心不乱に機を織っており、声をかけることが出来なかった。

 ある日、神が織姫の様子を見に行くと家の中に織姫の姿はなく、何処からか鳥の羽音が聞こえてきた。

「はて? この羽音は何処からか?」

不思議に思い外に出てみると沢山のカササギが橋を作り、それを渡って彦星が織姫に会いに来ていた。

「どうやったのかは知らぬが、これでは約束が違うではないか」

 神はどうしたものかと考え、織姫を更に遠くの建物の中に隠すことにした。

 黎翔がいつもの様にカササギを渡り夕鈴に会いに行くと、いつもなら音を聞きつけ慌てて出てくる夕鈴の姿がない。家の中も覗いてみるが、荷物どころか機織り機すらなくなっていた。

(これは神の仕業か?)

「面白い……。神よ、私を舐めてもらっては困るな。必ず愛しい夕鈴を手中に収めてみせる」

黎翔はクックッと笑い、川の向こうに消えていった――

 一方で夕鈴はというと、更に遠くに隠され会うことも出来なくなり涙するが、ただ黎翔を信じて機を織り続けていた。

「黎翔さん……早く会いたい」

 日に日に元気が無くなっていく夕鈴。それを心配そうには見ていたが、頑なに会わせない神。

 ある日神はいつもの様に夕鈴に会いに行くが、姿が見当たらない。

「織姫はどうしたのだ!?」

 慌てて辺りを探していると、鋭い気配を感じ振り返ると黎翔が立っていた――
 纏う空気の冷たさに背中を嫌な汗が流れる。今にも逃げ出したくなるが、体が固まった様に動かなかった。

「神よ、よくも夕鈴を私から二度も引き離したな。一度は許したが、二度目はもう許せん。お前から神の地位を剥奪して私が神になる」
「何を言っている……そんなことができるのは織姫と――っ」

 そこまで言って神は息をのむ。気付けば黎翔と自分の服が入れ替わっていたからだ。

「そう、出来るのは織姫と契りを交わした本物の婿だけが神の後を継げる。あれから私は神の側近、隠密を味方に付け綿密に計画を立ててきたんだ」
「神様……いえ、今は彦星ですね。貴方は神に向いてません! 黎翔様こそが神にふさわしい」

 スッと出てきたのは神の側近の李順。その後ろからもう一人、隠密が姿を表す。

「そーそー、これほど神様に相応しい人はいないよね! 頭も切れるし、腕っ節もいい。俺ら二人は新神に惚れ込んだ二人なんだぜ」
「黎翔様を神にするために協力させていただきました。申し訳ありませんが貴方は仕事が出来ないどころか、娘の幸せを願ってやることも出来ない等、神にふさわしくありません。これからはただの彦星として生きて行ってもらいます」

 軽い調子で話す隠密に、厳しい言葉を投げかける側近。

「彦星にはここで牛の世話をして過ごしてもらおうか。あぁ、私もそこまで鬼じゃないから一年に一度の七夕の日だけ夕鈴と会うことを許そう。それまでは自分のしたことを省みて生きて行くがいい」

 気付けば神の立場は黎翔に取って代わられていた。こうして元神は彦星として牛の世話をする事を余儀なくされ、織姫とは年に一回七夕の日にしか会えなくなった――

 黎翔と夕鈴は夫婦仲睦まじく幸せに暮らしましたとさ。

おわり
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