君を4
*現パロ、オリキャラ有りです

君を(離さない)


黎翔 社長24歳
夕鈴(偽婚約者になりました)20歳
李順 秘書27歳
克右 運転手兼ボディガード30歳
浩大 スパイ兼ボディガード26歳
張元 珀家お抱え主治医
秋香 珀家家政婦さん
青慎17歳(夕鈴弟)
柳 義広53歳 常務
柳 経倬24歳 常務の長男(離島に隔離中)



「黎翔さん、今までありがとうございました。記憶のない私を拾って面倒を見てくださって……」

今までの事を思い出すと、色々な思いがこみあげてきて涙が溢れる。
黎翔さんは優しく涙を拭ってくれ、抱きしめてくれるけど何時までも甘えるわけにもいかない。


少し落ち着いたところで、口を開いた。

「私、家に帰ります。ありがとうございました。これまでに私に使っていただいたお金はきちんとお返しします。ご迷惑おかけしてすみませんでした」

ペコリとお辞儀をし、無理やり笑顔を作る。
(あの時は笑う事も出来なかったけど、漸く笑えるようになった。すべて黎翔さんのおかげね)

「何言ってるの夕鈴、まだ治療は必要だし
このままここにいて。それにこのまま婚約者として縁談避けに協力してほしいな」

「駄目?」と捨てられた子犬のような目で見つめられて……断るなんて無理でした。

「分かりました、じゃあまだお世話になります」

急に抱きつかれ少し驚くが、嬉しそうに尻尾を振る子犬のようで頬が緩む。
(私がいる事で黎翔さんのお役に立てるならいいのかな……)

「そうそう、週末には青慎君が来るから寂しくないよ」
「えっ、青慎そんな暇あったら勉強しないと」

私の為に青慎の邪魔はしたくない。

「夕鈴、君はもう少し自分の事を優先するべきだよ。まだあの刷り込まれた記憶に苦しんでるだろう?それにここに来てもらって、李順が勉強を教えることになっているから安心して。その合間に夕鈴と休憩してもらうようにするから」

確かに未だにあの記憶が残っていて、夜中に目を覚ます事はよくある。
それに青慎に勉強を教えてもらえるなら助かる。

「何から何まで……。本当にありがとうございます」

自然と笑みがこぼれると、黎翔さんは一瞬動きを止めると頬が赤みを帯びていく。

「顔が赤いですけど、熱でもありますか?」
黎翔さんのおでこに手を当ててみる。
が、熱はないようだった。

「あ、そうそう夕鈴。これからは婚約者として、一緒に外出も出来るようになってもらう為、勉強が始まるからよろしくね」

その言葉に愕然とする――。
(今から勉強だなんて私、大丈夫かな。でもそれが黎翔さんの為になるなら頑張る!)

「講師は秋香と張元だから、そんなに気負わなくてもいいからね」

「……はい」



それから勉強の日々が始まった――。
礼儀作法、笑い方まで、兎に角基本を詰め込まれる。
そして時たまある張元の講義は夜のお話。

「あの、張元さん……私本物じゃないのになんで夜の勉強までしないといけないんですか?」

「何を言っておる。主と早くラブラブするのじゃ、その為の講義じゃぞ」

(こんな事まで勉強させられるなんて、しかもおじいさんとはいえ男の人に……。もう消えてしまいたい)





やっぱり青慎に会えると思うと嬉しくて、そわそわする。

「夕鈴さん、集中できていないようですし終わりましょうか」

秋香さんは片付け始めてしまった。
怒っている感じではないけれど、忙しい時間の合間に教えてもらってるのに申し訳なくなる。

「ごめんなさい……」

「今日はいいですよ、弟さんに久々に会えるんですし、楽しみですよね」

にこりと笑ってくれるけど、こんなんじゃダメな気がする。

「秋香さん!やっぱり続けてください!!青慎来るまでは頑張りますから」



「夕鈴青慎君は家の者に迎えに行かせてるから、もう直ぐ着くけど準備はいい?」

「はい!楽しみです」

黎翔さんと青慎を迎えに廊下に出ると、高そうな絵や壺が置いてある。

(今までほとんど部屋から出ることがなかったけど、よく見たら豪華ね……)

玄関に着いて待っていると、高級車が目の前に止まる。

(これってTVでしか見ないような車よね、なんで目の前に?)

運転手さんが降りてきて、ドアを開けると降りてきたのは青慎だった……。

(さっき黎翔さん、家の者に迎えに行かせてるって言ってたよね。青慎が降りてきたって事は黎翔さん家の車?て事は黎翔さんはかなりのお金持ち?)

「姉さん?」
「夕鈴どうかした?青慎君が来たのに、そんな面白い顔して」

青慎にはわるいけど、今はそれどころじゃない。

「黎翔さんつかぬ事をお聞きしますが、黎翔さんはお金持ちですか?」

「え、まあ普通よりは持ってるとはおもうけど……」

「姉さん、この人は白陽グループの珀社長だよ。今までお世話になってたのに知らなかったんだ……」

「え――――――――――っ!!!」
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