君を ~婚約期間の出来事~ ※追記あり
こんばんは~ (*´-`*)

【追記】SNSの白友さんにペアルックデートのイラスト頂きまして、許可をもらいあっぷさせてもらいました!いつも素敵なイラストを描かれる方で凄いなあと見させてもらってます(*゚▽゚)ノ

今日はキリリクの転載になります。
まわりがひくくらいのラブラブというリクでしたので、籠の鳥は鳥なりにと同じような設定で君をの二人で書いてみました (*´-`*)

もう少し早く書ける予定だったのに研修旅行から帰ったら母はインフルにかかり(´・ω・`;) レポートもありで少しの間忙く。
今はよくなったので自由時間が増えました!

君をも本編進めないとと思いながら番外編を書いてたり。色々続きも頑張ります。

※現パロ、プロポーズ編の少し後設定です

黎翔 社長27歳
夕鈴 恋人23歳
秋香 珀家家政婦
克右 克右 運転手兼ボディガード33歳

 南の島でのプロポーズから数週間が過ぎた頃。夕鈴は結婚に向けて再度の花嫁修行のやり直しに、忙しい日々を過ごしていた。
 黎翔もまたスケジュール調整の為忙しく、ここ数日家に帰る暇もないほど仕事を詰め込まれていた。

「今日も黎翔さんは戻られないのかしら」
「そうですね。まだ調整の為に頑張っておられるようですね。もう少しの辛抱ですよ」

 花嫁修行の合間に休憩していると、突然黎翔からの着信メロディが部屋に響く。夕鈴は元々必要ないからと携帯は使っていなかったが、仕事の合間でもやり取りをしたいと言われ持たされていた。着メロも黎翔からだとすぐ分かるようにと、設定して貰った彼だけの愛のメロディだった。いつもはその曲が流れると照れくささと嬉しさを感じるが、今日は平日のこの時間にどうしたのだろうかと思い通話ボタンを押す。

「はい」
『夕鈴。今すぐ一人で玄関の前に出てきて欲しいんだ。説明は後でするから』
「えっ……」

 電話に出ると慌てた様子の黎翔の声が聞こえ、それだけ告げると電話は切られた。夕鈴は戸惑いながらも言われた通りに玄関に向かう為、秋香に声を掛ける。

「秋香さん。ちょっと黎翔さんに呼ばれたので、玄関に行ってきます」
「今ですか? お仕事中のはずなのにおかしいですね」

 秋香は不審がっているが電話の声は黎翔だった為、夕鈴は疑う事無く足早に玄関へ向かった。


 扉を開けるとそこには一台の車が止まっていて、黎翔は助手席側のドアを開け待っていた。
 夕鈴を見るなり笑顔を浮かべ、すぐに乗ってと促され慌てて車に乗り込む。するとすぐに車は発車し外を見ると、心配して着いてきていた秋香が何か叫んでいる姿が見えた。

「黎翔さん待ってください。秋香さんが何か叫ばれてますけど……」

 だが黎翔は止まる気配もなく走り続けていて、夕鈴は外で叫ぶ秋香から運転席に視線を移す。すると運転している黎翔と視線が合った。

「いいよ、ちゃんと連絡は行くからね。それより久しぶりだね夕鈴、早く君に会いたかったよ」
「黎翔さん、それよりちゃんと前見て運転してください! そんな事は止まってからでいいですから」
「そんな事って……」

 夕鈴は自分に視線を向け、手を伸ばす黎翔を見て危ないと慌てて制止する。すると黎翔は寂しそうにしょんぼりすると大人しく運転を始め、夕鈴は罪悪感を感じた。

「運転中は危ないからですからね。でも、私も早く会いたかったですよ」

 夕鈴がそう告げると、黎翔は本当に嬉しそうな笑顔になる。自分の言ったことで一喜一憂する黎翔が可愛くて、大好きでとても幸せを感じる。
(一緒にいるだけで幸せってこういう事なのね)
 最初はこんな日が来るなんて思いもしなかった夕鈴は一人幸せを噛みしめていた。黎翔は車を走らせ続け、あるマンションの駐車場に入る。


「ここはどこですか?」

 ある一室に案内され夕鈴は部屋を見回し、どこだろうと思い尋ねると黎翔は何でもないことのように答えた。

「秘密の隠れ家だよ。たまには一人になりたい時もあったからね」
「今は?」

 そう言った時の表情が少し寂しそうで、心配になった夕鈴は黎翔の手を握り問い掛ける。

「ないよ。君が居てくれるからね」

 いつもの笑顔で答える黎翔に、ちゃんとこの人を癒すことが出来ているんだとホッと胸を撫で下ろした。夕鈴は暫く無言で見つめられ戸惑っていたが、黎翔は突然ちょっと待っていてと部屋から出て行く。
 少しして戻ってきた黎翔は紙袋を持っていて、不思議に思う夕鈴に手渡された。中を覗くと赤いTシャツが目に入り、よく見ると黒のスカジャンも入っている。

「じゃあ向こうで着替えて来てね」

 夕鈴は黎翔に着替えを促されるが、何故普段着ることのない格好なのだろうかと眺めていた。すると黎翔は笑顔で近付いていく。

「ここで着替える? 私はそれでもいいが」
「向こうで着替えて来ます!」

 夕鈴は慌ててバタバタと脱衣所へと走り去り、その姿を見送った黎翔も自分の着替えを始める。


「夕鈴、着替え終わった?」
「あ、はい」

 返事をして扉から覗いた夕鈴は、黒のスキニーに赤いTシャツ、黒のスカジャンを身に纏っている。一方の黎翔も細身のジーンズに白いTシャツ、黒のスカジャンを羽織り髪を上げサングラスという姿だった。
 黎翔は夕鈴は何を着ても可愛いと褒めちぎり、夕鈴は黎翔のいつもと違う魅力に頬を染める。

「似合わない?」

 自分を見つめたまま何も言わない夕鈴に黎翔が問い掛けると、ハッと我に返った夕鈴は全力で否定した。

「そんな事ないです! ただ、いつもと違ったから驚いただけです。それよりペアルックみたいです」

 ペアルックなどした事がなくて照れてしまう夕鈴に、黎翔はサングラスを差し出す。

「これかけてたら平気だよ。今日は変装してデートしようと思ってね。結婚前に少し羽を伸ばせるようにと仕事を調整してたから、李順には話してるし心配しないで」

 黎翔は夕鈴に問われる前に、気になっているであろう仕事の事など簡単に説明した。
 二人は部屋を出るとエレベーターに乗り込む。
(李順さんにも話してるって本当かしら? それにしても黎翔さんも何着ても格好いいわね)
 夕鈴が疑いの眼差しを向けながらもそんな事を考えていると、黎翔はポッと頬を染めた。

「そんなに可愛い顔で見つめられると照れるな」
「疑ってるだけですからっ! 別に見つめてたわけじゃない……です……」

 夕鈴は誤魔化すように慌てて視線を逸らすと、黎翔に手を握られ連れられて行った先は、駐車場ではなくバイク置き場だった。黎翔は一台のハーレーにエンジンを掛け、夕鈴にヘルメットを手渡す。

「今日はバイクで移動しよう。たまには一般人ぽいデートを楽しもう」
「黎翔さんはバイクも乗れるんですね。何でも出来て凄いです!」
「昔はよく乗ってたからね。では行こうか」

 黎翔はハーレーに跨ると後ろに夕鈴を乗せ、しっかりと掴まらせマンションを後にした。



「凄く綺麗ですね」

 黎翔に連れられて来た庭園は、紅葉が真っ赤に色づき池にも映り込んでいる。二人は池の周りを散策したり、飛んできた紅葉の葉が水面に浮かぶ様子を眺めたりと、様々な秋の表情を楽しんでいた。

君を ペアルックデート

「こんなにゆっくり紅葉を見るのなんて、何年ぶりかしら。」
「君に喜んでもらえたなら嬉しいよ。次はあそこの茶屋で少し休憩しよう」

 茶屋に移動し抹茶セットを頼み、待っている間椅子に座って景色を楽しむ。少しすると団子と抹茶が運ばれてきた。

「夕鈴はい、あーん」
「何でここでそうなるんですかっ」

 団子を口元に持っていくが、夕鈴は恥ずかしがり抵抗を見せる。今は全て忘れて楽しもうと説得すると、やっとおずおずと口をあけ一口食べる。すると口を押さえ、驚きの表情を浮かべたと思うとニッコリと笑った。

「このお団子凄く美味しいですよ! 黎翔さんも食べて見て下さい!」

 そう言って夕鈴は嬉しそうに団子を差し出し、黎翔はその団子にかじりついた。

「うん、美味しい」
「でしょう」

 二人はいつもの慌しい日常を忘れ、二人の世界に入り団子と抹茶を楽しんでいた。気付けば周りが騒がしくなっていて、視線を向けると辺りには人だかりが出来ている。老夫婦は温かい眼差しで二人を見つめ、若い女の子達は黎翔に見惚れていた。見られていたことに気付いた夕鈴は、途端に恥ずかしくなり逃げ出したい衝動に駆られるが一人で逃げるわけにもいかない。

「れ、黎翔さん」

 早く離れようと黎翔に声を掛けた時、驚きの声が上がった。

「えっ黎翔ってあの珀グループの社長と同じ名前じゃない?」
「そういえば聞いたことあるのう……」

 その声に他の人々も反応し始め、夕鈴はどうしようかと内心焦り始める。黎翔はそんな夕鈴の不安に気付くと、安心させるように手をギュッと握った。

「人違いに決まってんだろ。そんな奴が平日の昼間に、ここに居るはずがないだろうが」

 いつもと違う黎翔のその言葉遣いに、夕鈴は几鍔を思い出す。黎翔は戸惑う夕鈴に行くぞと告げ、手を引き人混みをすり抜けその場を後にした。


「やっぱり名前そのままだと正体がばれる可能性が高いかな? 今度から偽名を使おうか」

 人気のない場所まで移動し黎翔は一人ブツブツと呟き、夕鈴はすぐ傍で様子をうかがっていた。

「黎翔さん……」
「ああ、驚かせてごめんね。さっきの言い方はこの服装に合わせたんだ。こんな所でサボってるって噂が流れても困るしね」

 夕鈴はそっと黎翔の腕に触れ声を掛けると、いつもの優しい笑顔を浮かべる黎翔を見てホッとする。 
 先程の言葉遣いは会えば喧嘩する几鍔そっくりだったが、それが黎翔と言うだけで格好よく感じるから不思議だ。

「はい、几鍔みたいでびっくりしました」
「え……そこで几鍔君? 一緒にいるのは私なのに。そんなに彼が好きなんだ」

 思わず出た本音に反応して、黎翔はしょんぼりとして拗ねている。
「口調が似ていただけですよ! 黎翔さんの方が何十倍も好きですから!」

 夕鈴は慌ててフォローを入れると本当に?とチラリと視線を向ける黎翔も可愛くて、いつも以上に愛おしく感じ顔が熱くなるのを感じた。
(色々な表情をみせる黎翔さんのどんな顔も好きだとか、私はどれだけこの人に溺れてるのかしら)


「じゃあそろそろ移動しようか」

 黎翔はまた人が集まっても困るからと、ハーレーにまたがる。夕鈴は後ろに乗るとギュッと抱きつき、バイクは走り出した。しばらくして着いた先は、夕日の沈み始めた海だった。

「何だかあの南の島を思い出しますね」
「うん」

 二人は静かに寄り添い、赤く染まりゆく景色を眺める。少しの沈黙の後、先に黎翔が口を開いた。

「これから今以上に窮屈な思いをさせると思う。けど君を手放せない……だからたまにはこうして変装して息抜きデートをしよう」
「黎翔さん。気持ちは嬉しいですけど、お仕事が優先ですよ。さぼっては駄目ですからね!」

 そこは伏せておいたが、今日の目的は変装すれば普通のデートを楽しめるかのテストだった。喜んでもらえるかと思っていたのに、逆に釘を刺され黎翔はしょんぼりとする。
(夕鈴らしいか……)

「でも、今日みたいにきちんとした上でのデートなら嬉しいですから。後、今日の黎翔さんも格好よかったです。どんな黎翔さんも好きだなって再確認しました」
「夕鈴……私もどんな君でも愛してるよ!」

 仕方ないなと諦めた時。夕鈴から思いがけない告白を受け、黎翔は喜び抱きついた。
 そのタイミングで後ろから声が掛けられる。

「社長、良い雰囲気の所悪いんですが。そろそろお戻りになってください。私が李順さんに叱られますからね」

 聞き覚えのある声に、黎翔は恨みがましい顔で振り向いた。するとそこには申し訳なさそうな顔で克右が立っている。黎翔は邪魔をするなと睨みつけるが、夕鈴に聞かれた以上仕事に戻る選択肢以外なかった。

「それは大変です。黎翔さん直ぐに仕事に戻ってください! 私はずっと貴方の帰りを待ってますから、お仕事頑張って来て下さいね」

 夕鈴は笑顔で送り出し、黎翔は仕方ないかと諦める。いつでも帰りを待っていてくれる夕鈴が居ると言うだけで、何でも頑張れそうな気がした。

「では行って来るから待ってて。今日は必ず戻るから」

 黎翔は約束すると車に乗り込み、夕鈴を見つめる。これからもこの笑顔を守る為に、何でもしようと再度誓うのだった。

おわり


 


 

 
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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拍手コメ返信
くれは様
いつもありがとうございます(o^^o)
イラスト素敵ですよね!
本当に黎翔さんカッコいいし、夕鈴も可愛いし!

やっぱり最後は大ちゃんハーレー、黎翔さんと夕鈴は車で決まりでしょうか(*^ω^*)
素敵なイラストも頂けて、くれはさんにも待ってるって言ってもらえて、現パロのやる気が急上昇です!

でも次は原作書く予定があるのでその後に〜
 


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