甘い罠
こんばんは~ (*´-`*)

今日はこの間SNSの方でアップさせてもらったBDリク話の転載です。
タイトル仮付けだったんですけど、結局思いつかずそのままに(´・ω・`;)

そして次書いてる話が多分長くなるので、早く書ければいいなあとか思っています!
色々やりたいこと多くて困ってますが、大分仕事帰り早くなってるのでもう少し早く書ければ良いなあ~

って事でリクが本物夫婦設定で王宮に閉じ込められて、夕鈴は慌ててるのに陛下はイチャイチャしようとあれやこれやしかけるお話でした。
私が書くとこうなりました(*゚▽゚)ノ

よろしければどうぞ~




 寒さも随分と和らぎ、昼間は暖かな日差しが降り注ぎ過ごしやすくなってきた初春。妃修行に忙しい毎日を送る夕鈴の元へ、一人の女官が現れた。
 夕鈴も何度か目にした事のある女官で、少し慌てた様子が見て取れた。

「お妃様、李順様がお呼びです。至急王宮へお越しくださいとの事です」
「はい! すぐ参ります」

 李順からの急な呼び出しに、夕鈴は何事だろうかと慌てる。

「ではお妃様、お支度を致しましょう」
「それには及びません。とにかくすぐにお連れになるようにとの事です。なのでそのままで結構でございます」

 王宮へ向かうならと装いを整えようとする女官を制止し、陛下付きの女官はお妃様だけでお越しくださいと告げる。
 妃付きの女官は反対の意を唱えるが、夕鈴からも大丈夫だからと言われ引き下がるしかなかった。

「こちらでございます」

 長い回廊を歩きたどり着いた先は、王宮の外れの部屋だった。辺りに人影はなく妙な雰囲気に、少し疑問が浮かぶが慌てていたこともあり深くは考えなかった。

「人に聞かれてはまずい話があるそうで、この部屋を選ばれました」

 その様子に気付き、安心させるように告げると部屋の扉を開く。夕鈴が部屋に足を踏み入れると、女官は静かに扉を閉めた。

「そのまま奥までお進みください」

 扉の向こうから声が聞こえ、足音が遠ざかって行く。窓からの明かりだけが頼りの、少し薄暗い部屋に一人残された夕鈴は慎重に奥へと進んだ。すると奥の部屋では陛下が椅子に座りくつろいでいた。

「陛下! こんな所で何してるんですか」

 驚いた夕鈴が声をかけると、陛下も振り向き驚いた顔を見せる。

「本当に君の呼び出しだったのか。てっきり罠だと思い乗ってみたのだが……」
「何の事です? それより李順さんは?」

 一瞬の間が空き陛下が呟くと、夕鈴は不思議そうな顔で問い掛けた。
 夕鈴が事の次第を説明する間、陛下は静かに耳を傾けながらある一点を見つめる。

「うん、僕達閉じ込められたみたいだね」
「えっそうなんですか? ちょっと入り口見てきますね」

 夕鈴は慌てて入り口に戻ると、扉に手を掛けるがビクともしなかった。押したり引いたり叩いてみるが全く開く気配はない。
 そんな夕鈴に陛下は近付き声を掛けた。

「開かないよね? 諦めてこっちでゆっくりしよう」
「何言ってるんですか。陛下はお仕事! 私も妃勉強の途中だったんですよ!」

 呑気な陛下に夕鈴が反論するが、笑顔で夕鈴を抱き上げると奥の部屋へと連れ戻した。そのまま椅子に座ると夕鈴を膝に乗せ抱きかかえる。

「まあまあ夕鈴落ち着こう。また李順の迎えが来るから大丈夫だよ」
「何で陛下はそんなに冷静なんですか。私一人で焦って……」

 落ち着かせるように優しく背を擦り耳元で囁く陛下に、一人取り乱した夕鈴は恥ずかしそうに俯いた。陛下はそんな夕鈴の顔に手を沿え、上を向かせるとそっと口付ける。

「へ、陛下。あの、この状況で何を……」
「離宮で閉じ込められた時の事を思い出すな」

 瞬時に赤くなる夕鈴を見つめながら、陛下は臨時時代を思い出しニッコリと笑った。

「あの時は臨時花嫁だったけど、今は違う。本当の夫婦だ」

 今度は二人で力を合わせて乗り越えようということで、脱出を試みることになった。


「じゃあ僕が抱き上げるから、夕鈴はその窓から覗いてみてね」
「はいっ」

 脱出の糸口を探り辺りを見回すと、高い位置につけられた窓が目に入る。そこで陛下が夕鈴を抱え、夕鈴が窓から外部に助けを求めるという計画を立てていた。
 陛下が抱え上げ、夕鈴は窓の桟に手を掛け外を覗き込む。そこからは後宮の建物が見えるが人影はないようだった。

「誰も居ないみたいですね。窓も開きそうにないです」

 陛下はゆっくりと夕鈴を降ろし、ギュッと抱きしめた。

「もう、陛下それどころじゃないですって」
「君の抱き心地が良くてつい。では次はどうしようか」

 夕鈴は辺りを見回し、近くにあった椅子を持ち上げると扉へ移動する。そのまま椅子を振り上げるが、重さに負けヨロヨロとよろけた。そんな夕鈴の体を椅子ごと陛下が支える。

「危ないよ。このまま手伝ってもいいけど、君の手が傷つくのを黙って見過ごせない」

 もう諦めて大人しく待っていようと提案すると、夕鈴を支えたままそっと椅子を降ろした。

「陛下! 二人で協力して脱出しようって言ったじゃないですか」
「きっと二人イチャイチャした方が早く出れると思うよ」
「何ですかそれ?」

 不思議そうに尋ねる夕鈴の質問には答えず、陛下はそのまま長椅子に押し倒す。

「あ、あの陛下……」

 戸惑う夕鈴の手を持ち、唇を塞ぐ。長く口付けていると、最初は抵抗を見せていた夕鈴から力が抜けていった。

 すると『バターンッ』と、入り口の扉が開かれる。そこには黒いオーラを纏い、怖い笑顔の李順が立っていた。
 その姿を確認すると、夕鈴は一瞬で覚醒しガバッと起き上がる。

「り、李順さん。これには訳が」

 夕鈴が恐る恐る声を掛けると、怒り心頭の李順が口を開いた。

「お二人ともここで何をイチャついてるんですか? 陛下は政務、お妃様もお勉強があるでしょう」

 必死で探しましたよとブツブツとお小言が始まる。陛下は夕鈴を隣に座らせ、李順をなだめるように声をかけた。

「まあそう言うな李順。二人でこの部屋に閉じこめられていたんだ」
「そういえば鍵が掛かってましたね」

 確かにおかしかったと李順が納得すると、陛下はそのまま続けた。

「ああ、そこに居る者がまた何やら企んだようだな」

 そう言って陛下は部屋の隅に置かれていたツボに目を向ける。するとツボが揺れはじめ倒れた。そして中からは老師が現れた。

「やはりバレておったか。それよりお主、いい所で入ってきおって、折角のワシが計画した、閉じ込めてドキドキ作戦が台無しじゃわい」

 呆れ顔の李順に老師はブーブーと文句を言う。陛下はそんな二人を尻目に、夕鈴に向き直り肩を抱いた。そこまで静かに聞いていた夕鈴は陛下に問い掛ける。

「陛下は老師の仕業って最初から分かってたんですか?」
「うん、割と早い段階でね」

 折角だからその計画に乗ってみたんだと、嬉しそうな陛下に下を向いたままだった夕鈴が顔を上げて怒った。

「何で教えてくれないんですか! しかも老師もいるのにあんな事……陛下のばかっ!」
「夕鈴……ごめんね?」

 顔を真っ赤にした夕鈴をなだめようとしたがするりと逃げられる。

「李順さん! 溜まった政務が終わるまで陛下を後宮に帰らせないでくださいね。陛下は反省してしっかりお仕事してください」

 夕鈴はそれだけ言い残すと走り去り、残された陛下は李順に捕まり、そのまま周宰相との政務耐久レースに突入した。
 その間は不機嫌オーラ全開の平価を周宰相は物ともせず、最後までやり遂げさせる。
 三日後にようやく開放された陛下は真っ直ぐに夕鈴の元へ向かうと、出迎える夕鈴は笑顔だった。

「おかえりなさいませ。お仕事お疲れ様でした」
「夕鈴、もう怒ってない?」

 きちんと政務を終わらせてきたのに怒る理由は無いと告げる夕鈴が可愛くて、再び押し倒しまた怒られるはめになるのだった。


おわり
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