Meet again
こんばんは~ (*´-`*)
今日は煤竹 さこが考えたあらすじで三人それぞれ話を書くという姉妹企画をお届けします!

みんな長くなってしまったので公開は週末にしようと言うことで今日になりました~ヽ( 'ω' )ノ
よろしければどうぞ~



ふさふさこんばんは、ふさふさです。
煤竹さこが企画を考えてくれたので書いてみました。
二人と被らないように現代メインで、前世はさらっと。
ちょこちょこ省略したのに珍しく長くなりました!





あらすじ

 群れの中で孤独を感じていた狼と臆病で好奇心旺盛な兎。

 種族は違えど仲良くなった二匹は、ある事件をきっかけに死んでしまう。

 そして、幾年もの永い時が流れ二匹の魂は人間へと生まれ変わった――


設定

 狼――黎翔の前世

 兎――夕鈴の前世


 二匹は種族が違うので言葉は通じない(心は通じ合ってた)

 二匹とも名前はない。

*生まれ変わった後は現パロになります。




 ここ最近見る夢がある。
 自分は茶色い兎になっており、美味しい草を求めて森を彷徨っていた。
 美味しそうな草を見つけ、そちらへと跳ねていくと、仕掛られたくくり罠に足が嵌ってしまった。
 宙吊りになって鳴いている所に、艶のある黒毛に赤い瞳の狼がやって来る。
 何を思ったのか狼はロープを噛み切り、怯える兎に構わず罠に掛かった足を優しく舐めて去って行く。
 それから狼が一匹でいる時に恐る恐る近付くようになり、いつしか二匹は一緒に行動するようになっていた。

 草を食む兎を狼は慈しむような瞳で見守り、そばを離れる時は兎に隠れるよう促して行く。
 狼が戻れば再び寄り添い森の中を彷徨う。そんな夢を何度も見ていた――

「おはよう。明玉ちょっと聞いてよ」
「おはよう。どうしたの?」

 登校中。明玉の姿を見つけ駆け寄ると、不思議そうに首を傾げてこちらを見つめる。

「ここ最近見る夢があるんだけど……私が兎になってて、何故か狼と一緒にいて仲良くしてるの。こんなに何度も続くと不思議よね」
「兎と狼って普通は襲われるわよね。夢で見るって……夕鈴、そんな願望があったのね!?」

 おどけてみせる明玉を、ジト目で見つめると「冗談だって」と返されてしまった。

 「まあ、そんなに気になるなら夢占いでもしてみたら? 何か分かるかもよ」

 なるほどと思い、明玉にお礼を言って教室に入る。
 夢も気になるが、まずは就職活動だと気合を入れる。青慎が大学に行く費用は自分が稼ぐつもりで就職を決めたが、まだ応募する会社も決まっていない。
 先生の話を聞き流しつつ、就職先と夢に思いを馳せた。

「うーん……」

 放課後になり、携帯で夢占いをしてみたが、イマイチ良く分からない結果に終わった。
 ひとまず夢の事は諦めて、求人票を見に向かう事にした。
 室内には熱心に求人票を見ている生徒が何人もいて、夕鈴もその中に混ざり職種に関係なく給与の欄をチェックしていた。
 数件良さそうなものを見つけては、携帯でどんな会社かを調べていると、ランモンカンパニーの会社ロゴに目が止まる。
 それはいつも夢に出てくる、赤い目の狼に似ている気がした。
 この会社に応募を決めた夕鈴は、教師に伝え帰路についた。

 何か光る物が見えた気がして、兎はそちらに向かって走り出す。
 突然頭上に影が差したかと思うと、兎の体は空中に浮いていた。ジタバタと暴れながらも下を見ると、狼が吠えながら追いかけてくるのが見える。
 鷹に捕らえられた兎はグングン地上から離れていく。
 それを追う狼は崖を駆け上がり、あと少しで追いつくかと言う所で足を滑らせた。
 鷹に捕まる兎を見つめながら一声鳴いた直後、地面に叩きつけられ動かなくなった。
 それを見た兎が悲鳴のような鳴き声を上げる中、巣へと連れ込まれ鋭いくちばしで捕食され動かなくなった――

 目を開けると、見慣れた自室の天井が見える。
 夕鈴はゆっくりと体を起こし、先程まで見ていた夢を思う。

「兎も狼も、死んじゃった……」

 布団にポタポタと雫が垂れており、顔に手を当てると自分が涙を流している事に気が付く。

「あんな夢を見ちゃったからかな」

 涙を拭いベッドから起き上がると、支度をする為動き出した。

 あっという間に、面接の日になった。地図を確認しながらオフィス街を歩いて行くと、一際立派なビルが見えてきた。

「ランモンカンパニー……ここね」

 今の内にと、手の平に人と書いて飲み込み、深呼吸をして受付に向かう。
 案内された面接会場になっている会議室の前には椅子が並べられており、緊張した面持ちの高校生が数人座っている。
 夕鈴も空いた椅子に座り、順番を待つ事にした。
 先に呼ばれた人が会議室から沈んだ表情で出て来るのを見ていると、じわじわと不安が増していく。
 とうとう自分の順番になり、緊張しながらもノックをして返事を待ってから「失礼します」と室内へと足を踏み入れた。

「汀 夕鈴です。本日は宜しくお願い致します」

 お辞儀をして顔を上げると、机の向こうにはウェーブのかかった長い髪を一つに束ねた眼鏡の男性と、黒髪に赤い瞳の男性が座っていた。
 黒髪の男性を見た瞬間、夢に出てくる狼を連想して一瞬止まるが、眼鏡の男性の「お掛けください」の声にそっと椅子に腰掛けた。

 特に問題も無く質問には答えられ、そろそろ終わりだろうかと思っていると、それまで黙って聞いていた黒髪の男性が口を開く。

「最後の質問だ。君は狼と兎の夢を見た事があるか?」

 その質問に夕鈴は一瞬固まってしまった。しかし質問には答えなければと、慌てて口を開く。

「――見た事は、あります。狼と兎が仲良くしていました。最後は……二匹とも死んでしまいましたけど」

 それを聞いた黒髪の男性に、僅かに歓喜の色が浮かぶ。

「そうか……君は社長秘書として採用だ」
「社長!」

 慌てて髪を束ねた男性が止めに入り、黒髪の男性から冷ややかな目を向けられている。
 夕鈴は突然の事に思考が追いつかず、呆然と二人のやり取りを眺めているだけだった。

「なんだ? 何か問題があるのか?」
「いえ、彼女自身に問題はありませんが……少し、早いのではないかと」
「それなら問題はないだろう。卒業まで期間があるな……それまではバイトとしてやってみないか?」

 突然こちらに話を振られ、髪を束ねた男性に視線を移すと、諦めたように肩を落としてため息をついていた。

「え、えっと……」

 卒業までは、残り半年程はある。黒髪の男性の事も気になるし、秘書なら夢の話も聞けるかもしれないと、バイトをする方向で心は決まった。

「はい、宜しくお願い致します」

 夕鈴は椅子から立ち上がり、ペコリと頭を下げる。黒髪の男性から差し出された名刺を受け取り、確認すると手書きで携帯番号も書かれていた。

「開始時期だが、君の都合のいい日からでいい。受付には伝えておこう」
「はい。お忙しい所、ありがとうございました」

 一礼して静かに部屋を出ると、ぼんやりとしたまま帰路についた。

(就職が決まったのは嬉しいけど、なんだか夢みたい……)

 バイト開始日。
 受付にバイトに来た事を伝えれば、社長室まで案内される。ノックの後返事を待ち入室すると、社長が座って何かの書類を確認していた。

「来たか。秘書の仕事だが、李順……面接の時の男に習うといい。まずはお茶でも入れてもらおうか」

 入ってきたばかりの社長室を出て、通りがかった社員に給湯室の場所を聞きお茶を入れて戻ると、そっと机の上に置く。

「ありがとう」
「社長……面接の時の夢の話ですけど。社長も見た事があるんですか?」

 社長は一口お茶を飲んだ後、手に持っていた書類を置くと夕鈴に向き直る。

「そうだな……子供の頃から見続けていた。本当に兎が居るのなら、うちで雇うつもりだった」

 夕鈴を慈しむような瞳で見つめられ、やはり夢で見た狼と被りドキリと心臓が跳ねる。

「そ、そうだったんですね……同じ夢を見ていた人がいるだなんて、思いもしませんでした」

 何だかいたたまれなくなり、顔を伏せる夕鈴に社長は優しく微笑み、再び書類を手に取った。

――卒業後。正式に秘書になり、数年がたった。

「社長、この後は取引先との会食があります。そろそろ出発しませんと間に合いませんよ。タクシーは呼んでありますので、後は社長だけです」

 グレーのスーツに身を包んだ夕鈴が、スケジュール帳を捲りながら社長に声をかける。

「ああ、分かった……夕鈴もすっかり有能秘書になったな」

 しみじみとそう言われ、「ありがとうございます」とお礼を言いながらも頬が緩むのを感じる。

「さて、早く仕事を片付けてデートに行きたいな」

 書類をまとめて置いた後、椅子から立ち上がり急ぎ玄関へと向かう。
 秘書の仕事は主に李順がやっていたが、近頃は夕鈴が仕事を覚えた為、初めは付きっきりだった李順も社長室にいる事が少なくなってきていた。

「ふう、終わったな……後は書類に目を通せば今日の業務は終わりか?」
「はい、そうです」

 タクシーの中でスケジュール確認をし、業務後のデートに思いを馳せる。

「どうぞ」

 書類仕事をしている社長にお茶を出すと、名刺の整理に戻る。
 日付と会食の場所を書き込み、ファイリングしていった。

「そろそろ終わろうか。レストランを予約してあるんだ」

 気が付くと退勤時間を過ぎていて、夕鈴は慌てて片付け始める。

 レストランでの食事中、社長にケースに入った指輪を差し出された。

「夕鈴、そろそろ結婚しよう。僕が一生守ると誓う。だから、はいと言ってほしいな」
「……はい。これからよろしくお願いします」

 夕鈴は花が綻ぶような笑顔で答え、リングケースを受け取った。
 すると周りにいた人達から次々にお祝いの言葉がかけられ、夕鈴は頬を染めてお礼を言う。

 次の日には社長と秘書の結婚が決まったと会社中に広まっており、社長を狙っていた女子社員の悲鳴が聞こえたと言う――

おまけ?
 子供の頃、狼になった夢を見ていた。

 狼は群れの中に居ても孤独感が強く、ここは自分の居場所ではないと感じていた。
 そして群れを離れ一匹で森を彷徨っていると、微かに兎の鳴き声が聞こえて来る。
 鳴き声がする方に向かうと、兎が宙吊りになって悲鳴をあげるように鳴いていた。
 気まぐれに兎を助け群れに戻ったが、一匹でいる時に恐る恐る現れる兎と共にいると、穏やかな気持ちになる事に気付いたのは何時だったか。
 兎が鷹に攫われた時には、焦りのあまり足を踏み外し助けられなかったのが余程強い未練だったのか……前世で狼だった記憶が蘇る。
 自分が人間になっているのなら、兎も人間になっている事に期待をして、いくら時間がかかろうと見つけ出し今度こそ守る事を決めた。

 どうやら兎に前世の記憶は無いようだが、魂が覚えているのか夢は見たらしい。
 今度こそ守るつもりで、危険な場所(遊園地の絶叫マシーン等)に近付けないようにしていると、束縛だと怒られて落ち込んだのはまた別の話。
スポンサーサイト

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

Secret
(非公開コメント受付中)

 


カテゴリ
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示