夫婦喧嘩は白虎も食わない
こんばんは~ (*´-`*)

最近仕事が忙しくて日々時間に追われ、どんどん頭がおかしくなっている気がしています(´・ω・`;)
でも疲れていてもカキカキは頑張ります!ちょっと時間はかかりますが。
くノ一夕鈴も君をノ続きもと色々書きたいものはあるんですがね~

あ、その前にまた姉妹で企画物がありますのでお楽しみに (*´-`*)

今日はSNSの方でのキリリクで書かせていただいたお話を持ってきました!
リクが犬も食わないような夫婦喧嘩で設定は何でもOKでしたので、また【白陽国の歴史】から妄想しました。

なので本物夫婦設定でお子様ありの白虎出ます!
よろしければどうぞ~



「李順。少し夕鈴と太子の顔を見てくる」
「政務が溜まってますから一刻だけですよ!」

 中々減らない書簡の山に嫌気のさした陛下が、それだけ言い残し後宮へ渡った。


「ゆうり……」

 陛下は夕鈴のいる部屋に入ってすぐ声を掛けようとしたが、かけることが出来なかった。部屋の中で夕鈴と白虎は寄り添うように座っており、その傍で太子と生誕祝いに贈られた子白虎が遊んでいる。
(相手は動物とはいえ、これでは白虎と夕鈴がまるで夫婦のようだ。私が政務で忙しくしている間に仲良くしていたとは……)
 種族は違うが家族団らんのような光景を見せ付けられた陛下は、声をかける事無く静かに政務へと戻っていった。


「李順……」
「陛下お早いお帰りですね。どうされました?」

 思ったよりも早く戻った陛下に、李順は問いかけながら視線を向ける。するとそこには不機嫌オーラを醸し出す陛下が立っていた。
 息抜きに行ったはずの陛下が不機嫌になって戻り、李順はこの後の政務の事を思いため息をつく。少し間があきやっと陛下が口を開いた。

「白虎二匹はしばらく隔離しておけ。夕鈴達の傍に近付けるな」
「そんな事したらお妃様がお怒りになると思いますが?」

 その内容に李順は内心驚くが、努めて冷静に答える。

「かまわぬ」

 考えを変える気のない陛下は短く言い放ち、それ以上聞く気のない様子で椅子に座った。
 無言で書簡に目を通し始めたのを見て、李順はやれやれと指示を出す為政務室を後にする。

「喧嘩にならないといいですがね……」

 李順は外に出ると、少し雲の出てきた空を見上げ一人呟いた。



「今戻った我が妃よ」
「陛下……」

 陛下は政務を早めに切り上げると、白虎の事を責められるだろうかと考えながら後宮に戻った。普段は笑顔で迎えてくれる夕鈴が、今日は冷たい目で見つめている。
 やはりかと思ったが、後の祭りだった。

「何で白虎を隔離したんですか! いつも私達を見守ってくれてるのに」

 夕鈴が不満をぶつけると、陛下はシュンと肩を落とし寂しそうに告げる。

「だって僕が家族なのに、まるで白虎が家族のように仲良く寄り添っていたじゃないか」
「何ですかそれ、そんな理由で……」

 子犬で拗ねられ思わず許してしまいそうになった時、寝台の方から太子のぐずり声が聞こた。
 その為夕鈴は寝台へ駆けていき、一人残された黎翔は、ゆっくりとその後を追いかける。

「ごめんね。大きな声を出して」

 夕鈴は寝台に寝かせていた太子を抱き上げ、優しい声と眼差しで再度寝かしつけていた。
 陛下は夕鈴の胸に顔をうずめる太子に嫉妬心を抱く。だがそれを口にすると余計に怒らせてしまうと思い、ぐっと言葉を飲み込んだ。

「陛下。私は白虎の件は許してませんけど、この子が起きてしまうので休戦にしましょう。今日は真ん中に寝るこの子を私だけが抱いて寝るので、陛下は私達には触れないように休んで下さいね」

 夕鈴は陛下に視線を向ける事もなくそれだけ告げると、太子と共に寝台に横になる。

「えー。僕も二人を抱きしめたいよ」
「駄目です。まだそちらを向いてるだけいいと思ってください。お休みなさいませ!」

 抗議する陛下の言葉は聞き流し、夕鈴は太子を抱きしめ眠りについた。一人取り残された陛下は仕方ないと早々に諦め、自身も横になり目を閉じる。
 翌朝夕鈴は寒さに震え目を覚ました。いつもは太子を抱いた夕鈴を、陛下が更に抱いて眠っている為寒くはなかった。
 今日はそれが無い為かと目を開けると、太子は夕鈴から離れ陛下に抱きつき眠っていた。

「私が抱いて寝ていたのに……陛下のばか」
「おはよう夕鈴。これは太子が自ら転がってきただけの事だが?」

 夕鈴が一人呟くと、寝ていると思っていた陛下が答える。
 目を開けると笑顔を向ける陛下が、夕鈴には勝ち誇って笑っているように見え、余計に怒りがこみ上げてきた。
 夕鈴は怒りながらいつものように支度を手伝い、ふくれっ面のまま送り出す。

「お帰りは遅くても大丈夫ですので、政務を頑張ってくださいませ」
「帰る頃には頃には機嫌直しておいてね?」

 夕鈴はそれには答えず、黎翔は寂しそうに朝議へと向かった。


「陛下ったら白虎が家族みたいだからって私達から離すのよ! 今までいつも守って貰ったりお世話になってるのに」

 夕鈴は空き時間に太子を連れ、後宮の奥にある老師の部屋へと足を運んでいた。
 そこでは浩大が馬になり太子と遊んでやっており、きゃっきゃっと楽しそうな声が響いている。その中で夕鈴は陛下への不満をこぼしていた。

「まー陛下だし仕方ないんじゃね? 気が済んだら元に戻してくれるって」
「そうじゃな。それよりあまり太子の前で愚痴を言うものではないぞ。大事なのはラブラブじゃーっ!」

 浩大は馬になりながら軽く答え、老師は咎めたかと思えばいつもの調子で叫ぶ。夕鈴は二人の言葉に、確かにそうだなと思いなおした。

「そうね。でもこの子はあまり会えなくても陛下が好きみたいなの。今朝も起きたら陛下のそばで寝ていたしね」

 そう言って悔しそうな夕鈴に、老師はニヤリと笑う。

「それはお主が陛下を愛し、大事に思っている気持ちが太子にも伝わっておるからじゃろう」
「なっ、何言ってるんですか。もういい加減なこと言わないでくださいよ」

 夕鈴は図星を指され、顔を赤く染め動揺していた。その様子を見て、浩大も老師も楽しそうに笑う。

「そんなに照れなくても、もうみんな分かってるからさ」

 浩大の言葉に恥ずかしくなり、夕鈴はうつむいた。

「早く仲直りしなよ」
「うん……」

 本当は一晩で仲直りして白虎の開放をお願いしようと思ったが、夕鈴は意地を張りすぎて折れることが出来なくなっていた。
 浩大に遊んでもらい、ご機嫌な太子を眺めながら夕鈴は今夜こそは仲直りしようと考えた。

 

 夜になり太子を寝かしつけていると、今日の疲れもあって夕鈴は一緒に眠ってしまった。
 政務が終わり帰ってきた陛下は、寝台の上で太子を抱き共に眠る夕鈴を見て微笑む。

「白虎がいないだけで、そんなに疲れたのか?」

 いつもは自分が戻るまで待ってくれている夕鈴が、疲れて寝ている。それほど白虎の役目は重要なのかと、暗い気持ちになりながらそっと隣に寝転んだ。
 すると太子は陛下を待っていたかのようにコロコロと転がってきてピタリと寄り添う。

「いつも忙しくて余り顔を合わせることは無いが、お前は私を父と慕ってくれているのか?」

 太子は寝ながら笑顔を浮かべ、黎翔は肯定された気がして心が温かくなる。
(明日は白虎を開放してやって夕鈴と仲直りしよう)
そのまま愛しい我が子と夕鈴を抱き寄せると目を閉じた――

おわり
スポンサーサイト

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

Secret
(非公開コメント受付中)

 


カテゴリ
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示