君を *プロポーズ編*
こんにちは~ (*´-`*)

今日は君をのリクを頂きましてプロポーズ編を書かせて頂きました!
公開許可も出ておりますのでこちらでもアップさせてもらいます (*´-`*)

このままここに向かうように君をの続きを書くか、あの日の君はの後編かなり間を切ってしまっているのでそちらから書くか悩んでいます(´・ω・`;)

よろしければどうぞ (*´-`*)

※現パロです

黎翔 社長27歳
夕鈴 恋人23歳
秋香 珀家家政婦
 一人の女性が窓の側に立ち、門の方を眺めていた。秋の空はあっという間に暮れ、辺りは真っ暗になっていく。

「今日も戻られないのかな……朝晩は冷えるし体調崩してないかしら」

 夕鈴は一人寂しそうに呟いて飽きる事無くただ一点を見つめていた。


 二年前に黎翔に拾われてから色んなことがあった――
 黎翔に釣り合っていない自分。監禁されていた過去もあり、恋人になってからもいつ捨てられてもいいように常に覚悟を決めていた。
 最初にプロポーズされた時はその事が原因で迷惑をかけることを恐れて断った。
 ゆっくり待つからこのまま側にいて欲しいと言ってくれた黎翔に、夕鈴の頑なだった心も解れていき今では黎翔の事ばかり考えるようになっていた。

「もう二週間も戻られないわ。黎翔さんお仕事忙しいのね……」
「夕鈴様。そんな所に立っていたらお身体が冷えてしまいます。主はまだ戻られないようですし、お風呂で温まられてはいかがですか?」

 夕鈴は勧められるままにお風呂に向かい、お湯に浸かりながらまた黎翔に想いを馳せる。
(青慎なら大学でも上手くやってるだろうけど、黎翔さんは自分の体のことには無頓着だから心配だわ)
 体の芯まで温まった所でお風呂から上がり部屋に戻った。


「夕鈴様、最近あまり眠れていないようですし、こちらをお飲みになってお休みください」

 秋香がお風呂上りに勧めたのは、カモミールティーだった。夕鈴はカップを持ち、優雅にお茶を口にするとその懐かしい香りと味に心も体も温かくなる。

「懐かしい……あの頃の事はあまり覚えてないけど、この味と香りはよく覚えてる。秋香さん心配させてごめんなさい今日はもう休むわ。おやすみなさい」

 秋香は夕鈴がベッドに横になったのを確認すると部屋を出て行った。今までは中々眠れなかったのに、今日はすぐに睡魔が襲ってきてそのまま眠りについた――


 朝になり小鳥のさえずりに意識が浮上する。昨日は久々にゆっくり眠れたなと天井を見つめていると、お腹の上に重みを感じ視線を横に向けた。するとそこには黎翔の寝顔があり思わず叫びそうになるが必死で堪える。久しぶりに見れた黎翔に夕鈴は自然と笑顔になる。そっと体に腕を回し、その温もりを感じていた。

「きゃっ」
「おはよう夕鈴」

 突然黎翔にギュッと抱きしめられ、夕鈴は驚きの声を上げる。そんな夕鈴を見て黎翔は微笑み、軽く触れるだけの口付けを落とした。

「黎翔さん。おかえりなさい」
「ただいま。暫く一人にしてごめん……でも今日から一週間の休暇もぎ取ったから直ぐ支度して行こう」

 久しぶりに交わした会話が突然の旅行話で、夕鈴は戸惑い疑問をぶつける。

「えっ……どこにですか?」
「行ったら分かるよ。荷物は支度してあるから、早く支度して行こう」

 黎翔は秋香を呼び支度を命じると自分も準備の為部屋に戻って行った。


「凄い! 海の青さが違いますね!」
「うん。ここなら他の観光客もいないし、いつものように人目を気にすることも無い。夕鈴しっかり羽伸ばして帰ろう」

 支度が終わるとそのままプライベートジェットに乗せられ、着いた先は真っ白な砂浜と青い海の広がる島だった。
 別荘に入ると部屋には着替えも水着もすべて用意されており、いくらお金を使ったのだろうと考えると気が気でない。

「黎翔さん、凄くお金使ってないですか?」
「久々の旅行なんだから、お金は気にしないで。普段窮屈な思いしてるでしょ? ここは誰もいないから思いっきり羽を伸ばせるよ」

 ニコニコと嬉しそうな黎翔を見ていると気にしても仕方ないと思えて来て、夕鈴は素直に久しぶりの黎翔との時間を楽しむことにした。

「黎翔さん……これ恥ずかしいです」

 黎翔は海を眺めながら夕鈴の着替えが終わるのを待っていた。
 夕鈴の声に振り返るとそこには真っ白なビキニに身を包み、羞恥で全身を赤く染めた夕鈴が立っていた。黎翔が選んだ水着は夕鈴によく似合い夕鈴の清純さを引き立てている。

「凄く可愛いよ。他には誰もいないから大丈夫! じゃあ行こう」
「はい……」

 黎翔は慣れないビキニに戸惑う夕鈴の手を引き、海辺へと歩を進めた。


「黎翔さん! 凄い見たことないお魚が泳いでますよ! 凄く綺麗」
「うん。綺麗だね」

 夕鈴はこの海に夢中になり、子供の頃に戻ったかのようにはしゃぎ回る。普段は黎翔の婚約者として恥ずかしくないよう教育されている為、最近では中々見ることの無くなった無邪気な姿に黎翔はご満悦だった。


「そろそろ着替えようか。食事が運ばれてくる頃だ」
「そういえばお腹空きましたね」

 お昼に島に着いてから夢中で遊んでいた為、あっという間に時間が経っており空を見ると日も傾きかけていた。
 別荘に戻りシャワーと着替えを済ませると、黎翔との待ち合わせの部屋に向かう。部屋に入り黎翔の姿を探すが見当たらずキョロキョロしていると、黎翔がテラスから顔を覗かせた。

「夕鈴、こっちだよ」

 テラスへ出るとテーブルの上には美味しそうな料理が沢山用意されているが、全く人の気配を感じない。

「そういえば……ここに来てから誰とも会いませんけど、どうしてですか?」
「普段は使用人がいるが、今は二人きりで過ごすために必要な時だけ来させているんだ」

 元々分かっていたことだが、次元の違う話に夕鈴は開いた口が塞がらなかった。

「わざわざ食事も運ばせているんですか? それなら材料さえ用意してくれたら私が作りますよ!」
「本当に? 嬉しいなあ夕鈴の手料理。じゃあ明日お願いしようかな。とりあえず冷めてしまうから早く食べよう」
 
 食事を食べ始めると日が落ち始め、燃えるような夕日が少しずつ水平線に沈んでいく。

「わあー綺麗ですね。こんなに綺麗な夕日初めて見ました。黎翔さん、ありがとうございます」

 夕日はすべてを赤く染め、海面に金色の道を作っていた。キラキラと光り輝く水面を見ながら夕鈴は感嘆の声をあげると、満面の笑みを浮かべる。

「夕鈴、そんな可愛い笑顔を見せてくれてありがとう。私は夕鈴じゃなきゃダメなんだ。何度も言うが、過去は過去、未来は未来、結婚しよう。君を守りたい」

 黎翔は用意していた指輪を取り出すと名を呼び二度目のプロポーズをする。夕鈴は一瞬驚きの表情を浮かべると、黎翔に向き直り瞳を潤ませた。今まで過去を理由に断られていた黎翔は固唾を呑み、夕鈴の言葉を静かに待つ。

「はい……私も黎翔さんを支えていきたいです。末長くよろしくお願いします」

 夕鈴からの色よい返事に、黎翔の思考は停止する。突然動かなくなった黎翔を、夕鈴は不思議そうに覗き込み声を掛けた。

「黎翔さん? どうかしましたか? きゃっ」 
「ありがとう夕鈴!! もう一度、もう二度と、君を離したりしない」

 突然の抱擁に驚くが黎翔が本当に嬉しそうで、夕鈴はニコリと微笑むとそっと背中に腕を回した。
 
「黎翔さん……今夜は私を貴方のものにして下さい」

 夕鈴が黎翔の胸に顔を埋めたまま囁くと、黎翔は夕鈴からの思いがけない言葉に体を離し顔を見る。
 下を向いている為その表情は見えないが、耳まで真っ赤に染めていて内心羞恥に悶えているだろう事は容易に想像できた。

「夕鈴、本当にいいの? 無理しなくてもいいんだよ」
「無理してません。もし、もう一度黎翔さんがプロポーズしてくれたらその時は……って決めてました。嫌……ですか?」

 赤い顔のままで瞳を潤ませ窺うように見上げる夕鈴に黎翔の理性を失う。夕鈴を抱えあげると寝室へと消えて行った。



                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                            


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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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