そして国史へ
こんばんは~ (*´-`*)

凄くお久しぶりになってしまいました(´・ω・`;)
三連休で東京に行き、SPARKに行ってきました!楽しかったけどその後の仕事が激務でくたくたに><

そんな中書き書きはしたんですが、公開許可をもらっていなかったので更新しないままになってました。
昨日他の話を書いてる途中にカウンターを見ましたら一万が迫ってきてましたので、更新しないまま一万になってしまうと思い、昨日思い立って書き始めましたお話です。

結局すぎてしまったのでカウンター一万御礼SSという事でいつもご訪問ありがとうございます(o^^o)

※以前書いた白陽国の歴史からの妄想です。
※名前は付けませんでしたがオリキャラ出ます

『そして国史へ』


 春の訪れを感じる暖かな日差しの下夕鈴は庭を散歩した後、漸く首が座った太子を連れ四阿で休んでいた。傍には白虎が寝そべり、その周りを子白虎が駆け回る。

 その子白虎は太子誕生の祝いにと、炎波国から贈られた雌白虎だった。


 太子と小白虎は共にすくすくと成長し、太子が二歳になる頃には立派な白虎に成長していた。

 夕鈴正妃が第二子を身篭ったのと同時期に、雌白虎の妊娠も発覚し、夕鈴正妃のお腹が大きく目立ち始めた頃雌白虎は三匹の子白虎を産んだ。


 子育て中の白虎は気が立っている為危ないと隔離されていた。その為太子は何時も一緒だった雌白虎に会えず寂しさを募らせる。


 そんなある日の事。何時ものように太子と白虎と共に後宮の庭を歩いていると、突然雌白虎の悲痛な鳴き声が響いてきた。


「この声は?」


 夕鈴は何故か胸騒ぎを覚え、太子を胸に抱え様子を窺う。近くにいた白虎は鳴き声の聞こえた方角を見つめたまま微動だにしなかった。暫くそこに留まっていると、慌てた様子で侍女がやって来た。


「正妃様。雌白虎が突然暴れ出し、後宮を駆け回っております。危険ですので早く太子様と安全な場所に避難して下さい」

「どうしてあの子が……」

「理由は分かりませんが、危険ですので早く安全な場所に避難して下さい。太子は私がお連れします」


 侍女は驚く夕鈴正妃を促し、太子に手を伸ばした。その瞬間、白虎が唸りながら侍女に飛びかかる。


「あっ、その人は敵じゃないわ」


 侍女は白虎の攻撃をサッと避けると、忌々しげな顔で懐から小刀を取り出し切りつけた。だが白虎は怯む事なく、二人を守るように侍女の前に立ちはだかり威嚇する。

 その隙に夕鈴正妃は太子の側に走り寄り抱きしめた。どこから刺客が襲ってくるかわからない為、動けない夕鈴は太子の視界を塞ぐように抱きしめるしか出来なかった。

 やがて睨みあっていた白虎と侍女に扮した刺客の戦いが始まり、騒然としている後宮からも緊迫した空気が伝わってくる。そんな中、陛下の声が聞こえた。


「夕鈴っ! 太子! 大丈夫かっ」


 声のした方に目を向けると陛下の姿が目に入り、夕鈴正妃は安堵する。陛下の姿を確認した刺客は一旦引こうとするが、白虎がその退路を断ち陛下が剣を振るった。


「怪我はないか」

「はい、太子も無事です」


 刺客を片付けた陛下が正妃に向き直り、無事を確認するとスッと隠密が現れた。


「陛下。奴らは子白虎を攫って雌白虎を暴れさせ、後宮を混乱させその隙を突き正妃と太子誘拐を目論んでいたようです」

「そうか……二人とも無事だからそれは失敗に終わったな。後は雌白虎をどうするかだな……お前は正妃と太子を安全な場所に案内してくれ」


 陛下は拱手し報告をする隠密に指示を出し、雌白虎の元に向かおうとした。すると袖を引かれ、一旦立ち止まった。


「陛下、私も連れて行って下さい。子を思う母の気持ちを利用するなんて許せません」

「駄目だ夕鈴。今君は一人の体じゃない、大人しく安全な場所で待っていてくれ」

「でも……」


 陛下は難色を示す夕鈴正妃を説き伏せ、漸く避難を始めた三人と一匹を見送ると騒ぎの渦中へと向かった。


「正妃様、こちらにお急ぎください」


 太子を連れ身重な体での移動は、中々思うように動けない。

 回廊の手前の部屋の前で突然白虎が立ち止まり、匂いを嗅ぎしきりに部屋の中を気にしていた。


「そこに何かいるの?」


 そこから動こうとしない白虎に何かを察した隠密が扉を開けると、部屋の中には攫われた子白虎がぐったりと横たわっていた。

 慌てて駆け寄ろうとした瞬間、刺客が現れ夕鈴正妃に斬りかかる。キィンッと刀の合わさる音が部屋に響き、戦いが始まった。

 夕鈴正妃は子虎をそっと抱き上げ太子を連れ部屋を出る。子白虎はぐったりはしているが見た目には命に別状はなさそうだった。このまま雌白虎の所に連れて行きたいが、太子を連れて行くわけにもいかない。


「太子をお願い。私はこの子を返しに行くわ」


 傍の白虎に太子を頼むと白虎は小さく鳴く。その場を離れようとすると、回廊を走る足音が近付いてきた。そして姿を現したのは、興奮した様子の雌白虎だった。

 夕鈴正妃が子白虎を抱いてるのを見るなり、唸り声を上げ今にも飛びかからんとしている。白虎は雌白虎の前に歩み出るが、雌白虎は変わらず興奮していて手がつけられないと言った様子だった。


 その頃陛下は雌白虎を取り囲んだものの、凄い跳躍で逃げられ行方を追っている所だった。やっと見つけたと思えば、正妃に今にも飛びかからんとしている。


「夕鈴っ」


 少し離れたところから陛下は叫び、皆が白虎二匹と夕鈴正妃に注目していた時それは起こった――


 突然太子が横から飛び出し、雌白虎に抱きついたのだった。


「よしよし」


 太子はいつも自分にして貰うように、優しく手を這わせ雌白虎を撫で始める。

 その光景を見た瞬間。皆が太子の無事を祈り、夕鈴正妃は太子に駆け寄った。だが皆の心配は杞憂に終わる。雌白虎の瞳からは怒りが消え失せ、夕鈴正妃がそっと子虎を差し出すとペロペロと舐め始めたのだった。すると子虎はヨロヨロと起き上がり小さく鳴いた。

 太子は雌白虎に抱きついたままニコニコと微笑み、周りの者は安堵のため息を吐く。


 その様子を見ていた陛下は先ほども太子が夕鈴正妃に庇われながらも、普通の子なら怯えて泣き出すような場面であったのにもかかわらず、隙間からしっかりと白虎と刺客の戦いを見据えていた事を思い出していた。そして陛下は今目の前で繰り広げられた光景に、太子に賢王の資質をみた。


「これは将来が楽しみだな。しっかりと学ばせてやらねばな」


 陛下はニヤリと笑い愛しい妻の傍に寄り肩を抱き寄せる。


「どうなることかと思ったが、二人が無事で良かった」

「はい。本当に良かったです! 太子も久しぶりに雌白虎に会えて嬉しそう」


 それからは雌白虎は太子だけは子白虎の傍に寄る事を許すようになり、太子は再び毎日会えるようになり喜んだ。 




「……っていう話を思いつきましたの。正妃様、如何でしたか?」

「ええ、そうねそんな物語も素敵ね。ありがとう紅珠」


 夕鈴は寝ている白虎の周りを仲良く遊ぶ太子と雌白虎の姿を見遣り目を細めた。

おわり
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